2025/9/15外壁のひび割れについて徹底解説!№597
外壁のひび割れ、放置するとどうなる?
外壁は住まいを雨風や紫外線から守る大切な役割を担っています。しかし、経年劣化や地震、建物の歪みなどによってひび割れ(クラック)が生じることがあります。このひび割れを「小さいから大丈夫」と放置してしまうと、見た目以上に深刻な問題へ発展する可能性があります。ここでは、外壁のひび割れを放置した場合に起こり得るリスクや、その具体的な影響について詳しく解説します。
1. 雨水の侵入による内部劣化
外壁のひび割れから最も起こりやすいのが「雨水の侵入」です。小さなクラックでも毛細管現象によって水が吸い込まれ、内部の防水層や下地にまで到達することがあります。
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木造住宅の場合:柱や梁などの構造材が湿気を含み、カビや腐朽菌が発生。最悪の場合はシロアリの被害も招き、建物全体の強度が低下します。
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鉄骨造の場合:鉄部が錆びて膨張し、周囲のコンクリートやモルタルを押し出すことでさらにひび割れが拡大します。
こうした内部劣化は表面からは分かりにくいため、気づいたときにはすでに修繕範囲が広がっているケースが多いのです。
2. 外壁材そのものの劣化拡大
外壁の塗膜や仕上げ材は、本来「防水」と「保護」の役割を担っています。そこにひび割れができると、保護機能が弱まり紫外線や雨風の影響を直接受けることに。時間の経過とともに、
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モルタル外壁なら、表面の剥離や大規模なクラックへと進行。
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サイディング外壁なら、反りや浮き、つなぎ目のシーリング劣化が加速。
結果として補修コストはどんどん増えていきます。早期にひび割れを処理すれば「部分補修」で済むのに、放置すれば「張り替え」や「大規模改修」が必要になる場合も少なくありません。
3. 美観の低下
外壁のひび割れは、建物の印象を大きく損ないます。細かいヘアクラックであっても黒ずみや汚れが溜まりやすくなり、雨筋となって目立ってしまいます。
特に店舗や賃貸物件では、「古くて管理が行き届いていない」という悪いイメージにつながり、客足や入居率に影響を及ぼすこともあります。見た目の劣化は放置すればするほど目立ち、建物全体の価値を下げてしまうのです。
4. 室内環境への悪影響
外壁のひび割れから浸入した雨水や湿気は、室内環境にも影響します。
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壁紙の浮きやシミの発生
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室内のカビ臭やダニの繁殖
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結露の悪化
これらは住んでいる人の健康被害にもつながりかねません。特に小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の方がいるご家庭では大きな問題となります。
5. 耐震性の低下
外壁は単なる見た目の仕上げではなく、建物の耐震性にも関わっています。ひび割れを放置して内部が劣化すると、地震の際に建物を守る力が弱まり、倒壊リスクが高まることも考えられます。特に鉄筋コンクリート造や鉄骨造では、鉄筋・鉄骨が錆びて断面欠損を起こすと、地震に耐える力が大幅に低下します。
6. 補修コストの増大
小さなひび割れを早めに補修する場合、コーキング材や補修材で数千円〜数万円程度で済むケースも多いです。しかし、放置して外壁の広範囲が傷んだ場合、足場を組んで外壁塗装や張り替え工事を行う必要があり、数十万円〜数百万円規模の出費に膨らむことがあります。
つまり「早期対応=コスト削減」であり、放置は結果的に損をする選択肢なのです。
7. まとめ
外壁のひび割れを放置すると、
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雨水の侵入による内部劣化
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外壁材の劣化拡大
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美観の低下
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室内環境への悪影響
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耐震性の低下
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補修コストの増大
といった多くのリスクが生じます。ひび割れは「小さいから大丈夫」と軽視せず、早めの点検と補修を行うことが建物を長持ちさせ、結果的に費用を抑える最善策です。
外壁は日常的に目にする部分なので、ひび割れを見つけたら専門業者に相談し、適切な対応をとることを強くおすすめします。
2025/9/8ブログ執筆者
泉州ペイント株式会社
宮田 遼平
一般建築物石綿含有建材調査者 外装劣化診断士
外壁塗装・屋根塗装・防水工事
施工対応エリア
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